投資競馬のすすめ。その11
投資競馬のすすめ。その11 2026-01-27
投資競馬に対する戦略的アプローチ その3
8.「投資競馬」を印象付けた歴史的事件(その2)
(1) 大阪馬券裁判の詳細(2023年5月確定)
卍氏事件の判例を受け、さらに「投資競馬」の定義を強固にしたのが2023年に確定したこの裁判です。
a.裁判の経緯
•対象期間: 2014年(平成26年)〜2015年(平成27年)の2年間
•争点: 卍氏事件の基準(雑所得の要件)が、別のソフトや手法でも適用されるか。
•最終結果: 2023年5月、最高裁が国側の上告を棄却。男性側の逆転勝訴が確定。
b.問題となった具体的な金額(2年間合計)
項目 金額(概算)
払戻金の総額(収入) 約 10億 1,000万円
馬券の購入総額(経費) 約 9億 5,000万円
実際の利益(所得) 約 6,000万円
c.「雑所得」と認められるための3つの要件
両裁判を通じて、裁判所が「投資(雑所得)」として認める基準が明確化されました。
1) 営利目的の継続性: 偶然の当たりではなく、何年も継続して購入していること。
2) 網羅的な購入: 期待値に基づき、全レース・全開催日を対象に機械的に購入していること。
3) 客観的な利益算出: 独自の計算(アルゴリズム)が存在し、実際に利益が出る仕組みを構築していること。
(2) 投資競馬への影響と現状の区分
現在の日本の税制では、以下の通り二分されています。
•一般的な競馬ファン(一時所得):
-- 週末に楽しむ、新聞の印で予想する、特定のレースのみ買う。
-- 外れ馬券は経費になりません。
•投資競馬プロ(雑所得):
-- 卍氏や大阪事件の男性のように、ソフト等で機械的・網羅的に購入する。
-- 外れ馬券を経費として申告できます。
(3) まとめ
卍氏が切り拓いた「馬券は経費」という道は、2023年の大阪馬券裁判によって、その法的根拠が揺るぎないものとなりました。両者に共通するのは、「数億〜数十億円規模の資金を回し、数%の利益(利回り)を確実に残す」という、ギャンブルの域を超えた高度な資金管理能力です。

